「100年生きる前提」の人生設計に何が必要か人生「二毛作、三毛作」する人の豊かな設計図|マネブ

マネブNEWS:〔2017.11.24〕人間的成長を図るには大いに転職するべきだ「転職」 現在の記事数:251707件

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「100年生きる前提」の人生設計に何が必要か人生「二毛作、三毛作」する人の豊かな設計図


人生100年時代、学びに卒業はありません(写真:Dragon Images / PIXTA)人生100年時代といわれる今、1つの会社、1つの仕事・職業だけで人生を乗り切ることはより難しくなってきています。転職、副業、起業などさまざまな機会はある、だけど一歩踏み出すのが難しいと思う人へ、『一流の学び方』の著者が、キャリアデザインの考え方についてご紹介します。仕事で「二毛作」「三毛作」が当たり前になるこの連載の記事一覧はこちら

2016年に刊行された『ライフ・シフト~100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著)は、ベストセラーになり、反響を巻き起こしました。

この本では長寿化に伴い「60歳で定年を迎えてリタイア」という人生プランが通用しなくなることを指摘。それに伴い生涯にわたって学び続けることの重要性を説いています。

ビジネスパーソンの「働く期間」が長期化する一方で、「働く」環境が変化する時間はより短くなってきています。たとえば、かつては、新卒で入社した企業で定年まで約40年間勤め上げるという働き方が一般的でしたが、日本を代表する企業の昨今の凋落を見ると、いまや、40年後に必ず残っている企業を見つけることなど不可能でしょう。

また、もし自分がいる会社が幸運にも長期にわたり存続していたとしても、デジタル技術やAIの進歩により、いま人間が行っている仕事のかたちは、そのときには大きく変わっているか、仕事そのものがなくなっていることでしょう。人間の働く期間は長期化し、働く環境の変化が短期化する今、キャリアをずっと同じ企業・仕事の延長線上で考えていくことは安定志向というよりもむしろリスクが高いと言えます。

イメージでいうと、これまでは1つの会社で上を目指していく、例えれば山を登っていくようなイメージのキャリアデザインだったと思います。これからは山登りというよりも、畑のようなイメージで考えてみるとイメージがつかみやすいと思います。

1つの畑で二毛作、三毛作できるようにしたり、畑を複数持ってみたりと、自分が働くフィールドを自分で見つけ、その中で収穫を上げていくのです。

このときに気をつけたいのは、今のフィールドで収穫が見込めなくなってから、次を考えるのでは遅いということ。たとえば、リストラに遭ったり、環境変化などによって自分がそれまでと同じような働き方が難しくなってから、さて次はどうしよう……?と考えるのでは、取れる選択肢が限られてしまったり、大きな不安に襲われたり、収穫までに時間がかかり生活に困るという事態が考えられます。

では、どんなふうにフィールドを見つけたり、収穫できるようにしていったらよいでしょうか? フィールドを見つけるために必要な3つの考え方をご紹介しましょう。

まず1つ目ですが、自分の価値を改めて棚卸ししましょう。新しいフィールドというと、つい今のフィールドのことを忘れてしまいがちですが、実は今のフィールドでどれだけ収穫できたのかということが、次のフィールドを見つけることに役立ってきます。

・自分の仕事で得られたことは何か(スキル、ノウハウ、ネットワーク……)・自分の強み、得意なことは何か (志向性、才能……)・自分の商品価値は何か     (実績、信頼、ブランド……)

まずこういったものをじっくりと考えてみましょう。

私は新卒で入ったアパレル企業でシステムエンジニアの仕事をしたのち、コンサルティング会社に転職。現在は独立して執筆・講演・研修講師などをしており、まさに三毛作目くらいですが、キャリア相談を受けにくる方から、「私には実績がないから、清水さんのように次々とキャリアを築くなんて無理です」というようなことを言われます。しかし、実際にカウンセリングをしていくと次第に、「自分の強みがわかってきました。自分のノウハウって捨てたもんじゃなかったのですね」と自信に満ちた表情に変わってくる方に何人もお会いしました。

自分がやってきたことに価値がある、自分自身に価値があるという自己肯定感は、新しいフィールドでも大丈夫だと信じるためには絶対に必要なものです。この自己肯定感がないと、今のフィールドが枯れているにもかかわらずしがみついてしまうことにもなりかねません。

偶然を計画する

「偶然を計画する」とは、随分矛盾することのように思えるかもしれませんが、実はキャリア理論の中でも代表的な考え方です。

「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」とし、その偶然を計画的に設計して自分のキャリアをよいものにしていこうというもので、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱された理論です。

変化の激しい時代において、あらかじめキャリアを綿密に計画したり、計画に固執したりすることは非現実的になっていくでしょう。1つの仕事や職業に固執することは、それ以外の可能性を捨ててしまうことにつながるからです。

当然、偶然が起こるのを受け身で待つだけではフィールドを見つける可能性はわずかです。偶然を自ら創り出せるように積極的に行動したり、周囲の出来事に神経を研ぎ澄ませることが不可欠になります。そのための5つの行動指針があります。

①「好奇心」―― 絶えず新しい学習の機会を模索し続けること②「持続性」―― 失敗に屈せず、努力し続けること③「楽観性」―― 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること④「柔軟性」―― こだわりを捨て、信念、固定概念、態度、行動を変えること⑤「冒険心」―― 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

行動を起こし、アンテナを高くして、変化を察知していくことで次のフィールドを見つける可能性を高めていきましょう。

また、新しいフィールドは決して、自分1人で開墾していかなければならないわけではありません。自分にはない強みやアイデアがある人と一緒に開墾すれば、より広く新しいフィールドの可能性が高まります。そういった人たちに出会うためにも積極的に偶然を起こす行動が求められるのです。

前述の5つの行動指針の1つ目に、絶えず新しい学習の機会を模索し続けるとありましたが、新しいことを学ぶのはやはり大変なことです。しかしこれができなければどんなよいフィールドが目の前にあったとしても、収穫にはつながりません。

私は著書の中でコンサルタントとして短時間で新しいことを学び、自分のものに変えていくノウハウを体系化してご紹介しましたが、自分の学びのメソッドを持つことは必要不可欠です。

プロのアスリートは、選手として活躍できる時間は一般のビジネスパーソンと比べるととても短いわけですが、選手生命が終わったからといって、老後が始まるわけではなく、長い人生が続いていきます。そこで、次のフィールドを見つけられるかどうかによってその後の人生が決まるといってもよいでしょう。

指導者や解説者というフィールドももちろんありますが、そこで活躍される方は、たとえば大学院などに行って理論を学んで自分の経験知を体系化するなど、新しいフィールドで必要になることを積極的に学んでいる方たちでしょう。

私は本を執筆するという機会をいただき、次のフィールドが開いたわけですが、本の書き方は多くの投資をして学んできました。文章の書き方だけでなく、実際にたくさんの著書を出されている方に会いに行って、どうやって書いているかを教えていただいたり、海外のメソッドを勉強したり、セミナーなどにも積極的に参加するようにしています。

人生100年時代、学びに卒業はありません。自分なりの学び方を確立しておくことがフィールドを豊かなものにすることにつながっていきます。

ロールモデルを探さない『一流の学び方: 知識&スキルを最速で身につけ稼ぎにつなげる大人の勉強法』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

最後に、これからのキャリアデザインを考えるうえで肝に銘じておいたほうがよいと思うことが2つあります。

1つ目は「ロールモデルを探さない」ということです。山登り型のキャリアであれば、上にいる人は早く楽に登るためのよいロールモデルでしたが、新しいフィールドは人それぞれが探し、豊かにしていくものです。そこでロールモデルを見つけることが難しいのは想像がつくと思います。

2つ目は、ライフステージの変化を意識してフィールドを探していくことです。がむしゃらに働ける時期に適したフィールド、育児や介護をしながらのライフステージで適したフィールド、年を取って無理が利かなくなってきてからのステージでも働けるフィールドはやはり違います。

ライフステージとキャリアのフィールドをマッチさせていくことが人生100年時代に幸せな人生を送るための考え方なのではないでしょうか。

マネマガ
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引用元:東洋経済オンライン

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