トランプ政権誕生で「米国留学」に起こる異変「人気NO.1」だが、渡航先変更や延期の相談も|マネブ

マネブNEWS:〔2017.06.28〕「残業地獄」からそれでも逃れられない人たち物流業 現在の記事数:242801件

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トランプ政権誕生で「米国留学」に起こる異変「人気NO.1」だが、渡航先変更や延期の相談も


トランプ大統領就任後、日本で最も人気のアメリカ留学に、異変が起こっています(写真:freeangle / PIXTA)

ドナルド・トランプ氏がアメリカの大統領に就任して、もうすぐ2カ月が経とうとしています。就任以来、全世界でさまざまな動揺が広がっていますが、実は日本の海外留学動向にも異変が起きています。

留学団体に「アメリカ留学が心配」の相談

「アメリカには行きたいけど、今後の治安が心配だ」「親として今のアメリカに行かせるのは躊躇している」。そんな声を、学生やその親御さんから頻繁に聞くようになったのです。ある留学団体からは、渡航先をカナダやオーストラリアに変更したい、留学時期を延期させたいといった相談も寄せられていると聞きます。

日本では、年間で実に約8万人が海外留学に行きますが、その中で最も人気の高い国がアメリカです(参考記事:「米一流大留学がこうも「人気薄」になった理由」)。のちに詳述するように、この人気の背景には、高い教育水準と、留学プランの多様な選択肢があります。こうしたメリットがある中で、はたしてトランプ時代のアメリカ留学は本当に避けるべきなのでしょうか。

まず、留学に行く際に大切な「ビザ」取得に影響があるかどうかは気になるところです。トランプ氏は、就任前にJ-1ビザ(交流訪問者)の廃止やH-1Bビザ(特殊技能職)の制限について言及しており、今後の動向に注目が集まっています。

実際、3月14日現在の在日米国大使館・領事館のホームページには、「ビザ最新情報」として以下の記載があります。

大統領令について(2017年3月6日)イラン、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメン国籍の方のビザ申請に影響を与える大統領令が2017年3月6日に署名されました。これらの国籍を有する方は、ビザ申請料金の支払いや面接予約または面接に出席する前に、最新情報を国務省のウェブサイトで確認してください。

今後ビザの規則が変更になる可能性もないとは言えません。「アメリカファースト」を推進するトランプ氏の今後の動向には注意が必要です。ただ、彼が懸念するのは外国人の自国での就業。日本の学生の多くの方が当てはまる大学への交換留学や就学ビザなどに関しては過剰な心配は必要ないと筆者は考えています。

次に、治安はどうなのでしょうか。テレビなどメディアを通じた「反トランプ」デモの報道で、現地の混乱した様子を不安に思う人も多いでしょう。現地の留学エージェントや教育機関に確認してみたところ、現在のところ、特に大きな混乱はないようです。ただ、西海岸の大学を中心に反トランプの動きは広がっており、政治的要素を含む講演会やデモなどには気をつけておいたほうがよいかもしれません。

つまり、ビザも治安も、差し迫って日本人の留学希望者が不安視すべき問題があるとは思えません。ただ、今後どうなるかは不透明であり、私が「あり」とも「なし」とも申し上げることはできません。

ただ、もし漠然とした不安でアメリカ留学をためらっているのであれば、それはもったいないように筆者は思います。

アメリカは、日本だけではなく、世界でも最も人気がある留学先です。OECDの調査によると、世界からの留学生の数は年々増加傾向にあり、2000年に約210万人だったところ、2012年が約450万人と、この10年余りで倍増しています。

アメリカ留学はそれでもこんなに魅力的だ!

なぜこんなにも人気なのでしょうか。第1に、大学など高等教育機関の選択肢が多いことが挙げられます。アメリカの大学は、2年制、4年制を合わせると4000校以上あるといわれ、日本の約4倍に相当します。専門科目として経営、経済、ファッション、芸術、映画、航空学などの学科も豊富にあり、2年制大学から有名校への編入も可能であることも魅力となっています。

第2の理由として、特に理系の学生に言えることですが、大学院への留学はかなり魅力的です。Research Assistantship(RA)という制度に採用されれば、大学から学費や生活費のサポートを受けることが可能で、金銭的な負担が少なく留学生活を送ることができます。Teaching Assistantship (TA) という、留学生が指導教官の授業の補助をする制度もあり、それにより学費などの負担が免除される場合もあります。

第3の理由として、魅力的な奨学金制度が充実しています。アメリカでは、世界的に有名な「フルブライト奨学金」があります。これまで半世紀以上にわたり160カ国以上23万人以上が参加し、フルブライター(Fulbrighter)と呼ばれる同窓生の多くは、各界のリーダーとして活躍しています。日本人が利用できるものとして、「大学院留学プログラム」や「大学院博士論文研究プログラム」などの制度があり、大学院留学を希望する学生にとっては大変魅力的な内容となっているのです。

奨学金制度が充実しているとはいっても、もともとアメリカ政府が主体となって留学生の受け入れを積極的に進めていくという姿勢は、今までの歴史を見ても少なかったように思います。こと留学生の受け入れに関しては、今になって急に厳しくなったということではなく、世界中の国の留学希望者がアメリカでの就学を目指すため、厳格にスクリーニングを行っているということだと思います。それでも人気ナンバーワンだったのです。

「アメリカファースト」もトランプ氏に始まった事ではなく、元来ある思想を再発信しているにすぎません。米系の企業にお勤めの方は、よくおわかりかと思いますが、米国第一主義は米系企業では当たり前のこと。リーダーが強い発信力を持って明確で大胆なメッセージを伝えるのも、ビジネス上ではよく目にするシーンです。

もちろん、決して楽観視はできませんし、危機管理を十分しながら渡航するに超したことはありませんが、アメリカが激動の時代を迎えているのだとしたら、だからこそ今アメリカで学び、自らでその瞬間を目撃することも大きな経験になるのではないでしょうか。

マネマガ
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引用元:東洋経済オンライン

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