“ケチ”な会社は倒産しやすい!? 安易な節税をやめるべき理由|マネブ

マネブNEWS:〔2018.08.22〕「おもてなし」は自己満足? 売り上げにつながらな 現在の記事数:285309件

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“ケチ”な会社は倒産しやすい!? 安易な節税をやめるべき理由


※画像:『その節税が会社を殺す』(すばる舎刊)

 「一生懸命稼いで得たお金を持っていかれてたまるか」と、会社の「節税対策」に苦心している経営者は多いだろう。しかし、もしそれらの節税策が逆に会社の首を絞めているとするならば、本末転倒だ。

■税金対策の9割は逆効果?

 税理士の松波竜太氏が執筆した『その節税が会社を殺す』(すばる舎刊)によれば、結論から言って、世の「定説」「定番」といわれている節税のほぼすべてが「無駄、無意味」なのだという。無意味ならまだ良い。むしろ逆効果ということもある。

 そして著者は、「節税以前にやることがある」と述べ、大事なのは「お金」であると指摘する。

 そもそも会社は、売上が増えればお金が増えるというわけではなく、むしろ減ることが多い。「売上が増える」と「お金を集める」は別物であり、大事なのは「お金を集めること」だ。なぜなら、売上を増やすためにはお金が必要だからである。ビジネスなのだから、どんなことをするにしても、お金がかかる。

 しかし、節税はお金を集めることを止めてしまう力を持っている。その理由は2つ。「節税が貴重な会社の現金をむしばむ」ということ、もう一つが「節税をすると銀行からお金を借りにくくなる」ということだ。

 こうして経営は悪いスパイラルに入り込んでいく。順序は次の通りだ。

(1)節税する(2)利益が減る。お金がなくなる(3)銀行が貸してくれない(4)投資ができない、取引先への支払いが遅れる、支払えない(5)倒産

――『その節税が会社を殺す』p.22より引用

このスパイラルを断ち切り、良いスパイラルにするにはどうすべきなのだろうか。それは次のような手順を踏むことだ。

(1)しっかり手元資金を確保(2)必要な投資が可能で経営にも余裕を持てる(3)銀行が「低金利などの良い条件にしますから、借りてもらえませんか」と言ってくる(4)売上がアップ。金利も下げられて利益アップ(5)銀行は「もっと借りてください」と言い、さらに手元資金が厚くなる

――『その節税が会社を殺す』p.23より引用

 お金があり、金払いが良いことの利点は、周囲からの評価がガラリと変わること。取引したいと思える会社はやはり金払いの良い会社である。逆にケチをすればするほど、取引ができなくなっていくようになりかねない。

■今すぐ見直すべき「節税のための節税」

 もちろん、著者はすべての節税がNGとは言わないが、ほとんどの節税に対してメスをいれている。一体どんなものを見直すべきなのか?

 節税の代表選手といえば「保険」だが、こちらは見直すべき節税だ。

 保険料を支払ったときに経費を増やせるので、法人税が安くなるが、一定の契約期間を経て、満期や契約返戻金のピークの時期が来た時には、その満期保険金や解約返戻金に法人税がかかってしまう。そのため、保険は節税ではなく法人税支払いの先延ばしにすぎないと指摘する。

 この時、「単純返戻率では80%だけど、税効果を考えた実質返戻率では100%を超える」というセールストークに乗せられがちだろう。 しかし、「返戻率」には、支払った保険料が単純にいくら戻ってくるのかという「単純返戻率」と、下がった法人税を考慮する「実質返戻率」があり、そのセールストークは「解約した際にたまたま損失が出ていて法人税がかからない」ことが前提に話されている。

 赤字は出そうと思って出すものではないだろう。そのため、この節税策は上手くいく可能性が低いといえるのだ。

 また、「役員報酬」も見直すべき点の一つだ。

 利益が多く出たぶん、役員報酬を増やして法人税を少なくしたいと考える経営者は多いだろう。

 しかし、課税対象が1,200万円である場合、その1,200万円を個人の報酬として月額100万円の収入扱いにすれば、税率はおおよそ17%と低くなる。しかし、個人には所得税と住民税の他に社会保険料が発生するため、結局役員報酬による税金の負担は43%となってしまう(社会保険の率は会社負担分も合わせる)。

 一方、1,200万円の法人所得にかかる法人税は338万円で税率は28.2%。そのため、利益が出ている分は役員報酬にするよりも会社に残した方が有利。税金だけで考えれば、役員報酬はゼロがいいと著者は述べる。

 本書では、「法人税が一番得である」「手元の資金が重要である」という考えのもと、会社の税金に対する考え方、手元資金を増やす方法を基本からレクチャーを受けられる。

 副業の浸透が進む昨今、フリーランスだった自分の仕事を、株式会社化する人もいるだろう。しかし、経営者になりたての時期に、右も左も分からないまま節税対策を打ってしまう人もいるはず。情報に惑わされないために読みたい一冊だ。(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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引用元:ビジネスジャーナル

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