「愛」で難題を乗り越える 関西の密着型スーパーが徹底して「無添加」「高品質」にこだわる理由|マネブ

マネブNEWS:〔2018.09.19〕三日坊主の人でも継続力がつく 朝にやるべきたった 現在の記事数:286232件

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「愛」で難題を乗り越える 関西の密着型スーパーが徹底して「無添加」「高品質」にこだわる理由


■あなたが口にしているものは何? 「愛」があれば、安心して食べられる※画像:『食(おいしい)は愛(うれしい)――添加物なし、厳選素材、徹底的に品質にこだわるスーパーがある』(岡田晴彦著、ダイヤモンド社刊)

 生活様式の多様化は、食品の安全性を犠牲にして成り立ってきた側面がある。合成保存料などの食品添加物なしに、作り置きしたおにぎりや惣菜、お弁当を“安心して食べる”ことはできないと、思い込んではいなかっただろうか。

 無添加の食品は劣化が早いために売り逃しが増え、ひいては食品ロスの増加につながり、利益が減損する。経営者なら、誰もがそんな見立てをするだろう。しかし、その難題を「愛」で解決してきたスーパーがあるのをご存知だろうか。

■無名な存在と侮るなかれ オンリーワンの高品質スーパーとしての矜持

 大阪を拠点に、関西一円と神奈川、広島に1店舗ずつ、計32店舗を持つ中規模スーパー、「大近」。

 初期の店舗群「Lucky(ラッキー)」と、地域の百貨店やJRのテナントビルに入居している店舗群「Pantry(パントリー)」は知名度こそ全国的には無名だが、地元関西では、食品に対する意識の高い多くの消費者にとって、欠くことのできない存在だという。

 この「Pantry & Lucky」の信頼とブランド力を支えているのが、2種類の「愛」マークが付いたPB(プライベートブランド)「愛情食品」だ。

 緑の「愛」マークは、3年以上化学肥料・農薬を使用しないで栽培された農作物による、食品添加物を使用しない加工食品。一方、赤の「愛」マークは、化学肥料・農薬使用を最小限に抑えて育てられた水産物や畜産物による、食品添加物を使用しない加工食品。

 つまり、「愛」のある商品は、高品質と安心安全を保証する、“できる限り自然に近い食品を提供したい”という同社の矜持そのものなのである。

 興味深いのは、同社が当初より無添加食品を提供することを目指してきたわけではなかったということだ。

 大近の歴史とものづくりに対する情熱を追う一冊『食(おいしい)は愛(うれしい)――添加物なし、厳選素材、徹底的に品質にこだわるスーパーがある』(岡田晴彦著、ダイヤモンド社刊)によれば、同社は昭和24年(1949)に衣料卸問屋として創業。昭和36年、当時アメリカで話題となっていたスーパーマーケットを自社でも開店。その後紆余曲折しつつ店舗数を増やすが、昭和50年代に入ると安売り合戦に疲弊。そんな中、事件は起こる。

■わが子に食べさせたくないうどん!? 無添加への挑戦がはじまった

 昭和53年、当時副社長だった伊藤賢二が工場視察に訪れた際、床のペンキが剥げて黒くなり、側溝のアルミふたも真っ黒になっているのを目撃。工場長の瀬戸澤三に確認すると、うどんづくりに使うPH調整剤(合成添加物)をこぼしてしまい、掃除をしても落ちないのだという。

 衝撃を受けた伊藤は瀬戸に、「この工場で作ったうどんを息子や家族に食べさせたいか?」と問うと瀬戸は、「正直に言うと毎日は食べさせたくありません」と答えてしまう。

 伊藤は「家族に食べさせたくないものを作って、しかもお客様に売って儲けるとは何事か!」と声を荒らげ……と、まるでドラマのような展開だが、添加物の使用は厚生省(現・厚生労働省)の定める基準の三分の一程度だったという。しかし、伊藤はその翌日から工場を閉鎖。その後、瀬戸の申し出に応えるかたちで、添加物なしでうどんを作ると決断。そうして三カ月後、無添加のうどん、そば、中華そばが誕生する。

 これを転機に漬物、豆腐、お弁当、惣菜、ハム・ソーセージ類、和菓子・洋菓子なども製造、現在の「愛情商品」路線が形成されていく。しかし無添加食品は劣化が早く見た目も微妙、価格も高めになりがちで、高品質が認知されるには一朝一夕ではいかず。地元で愛されるスーパーとなるに至るにはさらなる挑戦の連続なのだが、そこは本書をご一読いただきたい。■見たくない? 巻末資料 あなたが口にしているものは何ですか?

 また、巻末資料には読者を不安にさせてしまうかもしれない情報が掲載されている。

 同社工場の製造するおにぎり3種、ロースハムやベーコンなど加工食品の原材料表示内容が紹介され、しかも大手スーパーやコンビニで販売されている食品の原材料も比較できるよう一覧表示されており(社名は伏せられている)、私たちは日々、何を食べさせられているかが分かる。

 食品添加物の解説一覧と合わせ、この巻末だけでも価値のある一冊だ。

(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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引用元:ビジネスジャーナル

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