会社を伸ばす原動力になるのは「善人」ではなく、「悪人」という事実|マネブ

マネブNEWS:〔2018.01.23〕初調査!相談役・顧問の多い100社ランキング1位 現在の記事数:254999件

-

会社を伸ばす原動力になるのは「善人」ではなく、「悪人」という事実


※画像:『悪人の作った会社はなぜ伸びるのか? 人事のプロによる逆説のマネジメント』(曽和利光著、星海社刊)

 仕事においては、和を乱さず、相手に合わせられる人ほど「善人」と評される。一方、自己主張が強く、周囲との軋轢を恐れない人は、「悪人」扱いされて煙たがられる。

 誰しも、他人からは「善人」だと思われたいものだ。しかし、仕事において善人であることは害悪になることがある。組織の変革が求められるような危機に直面しても、周囲から悪く思われたくないがために事なかれ主義を貫いたり、決して良い方法ではないことでも他人の顔色を伺って正しい主張ができなかったりするからだ。

 『悪人の作った会社はなぜ伸びるのか? 人事のプロによる逆説のマネジメント』(曽和利光著、星海社刊)は、仕事で結果を出し、本当の意味で会社に貢献できる「組織に求められる悪人」の在り方を説いた一冊だ。

 著者がいう「悪人」とは、むやみに周囲を傷つけたり、法を犯すような悪さをしたりする人のことではない。「ストレートな主張をし、人に嫌われたり非難されたりすることを厭わない人」「軋轢を恐れず、結果を出すことに徹する人」のことだ。

 では、どんな人が「組織に求められる悪人」なのだろうか。同書から、いくつか例を紹介してみよう。

■部下の相談はスルーせよ

 上司たるもの、部下には好かれたい、頼られたいと思うものだ。

 部下から「ちょっと話があるのですが……」と声をかけられたら、真剣に話を聞き、拙速に対処してあげる。そんな「善人な上司」を目指しているリーダーや管理職は多いかもしれない。

 しかし、「善人な上司」あろうとすることには落とし穴がある。

 部下からの相談というのはその内容がどうであれ、すべて部下の主観で語られるものだ。そこには必ず、部下の偏見や希望的観測などのバイアスがある。それを間に受けて見切り発車で対処に乗り出してしまうと、事態を悪化させかねない。

 そんなとき「悪人な上司」は、部下の相談をスルーする。部下からの相談は話半分に聞いて、まずは事実を確認することが先決だからだ。

 すぐに事態に対処してくれない上司に対して、その部下は「この人は訴えかけても全然動いてくれない」とこちらを悪人扱いしてくるかもしれない。それでも、まずは各方面からそれとなく情報収集をして、部下の言っていたことが事実なら、そこで初めて対処に乗り出すようにするといいだろう。

■職場は暗い雰囲気でもいい

 職場は明るい方が働きやすい。漠然とそう考えて、常に明るく振舞って職場に暗さを持ち込ませないようにする「善人な上司」は少なくないだろう。

 しかし、そこにも善人であるがゆえの落とし穴がある。一見、暗く思える部下や社員は、仕事に没頭したフロー状態かもしれないからだ。

 もし、仕事に没頭した状態の部下に、肩の一つも叩きながら「元気がないな。大丈夫か?」などと声をかけたら、せっかくの集中を阻害することになる。

 また、ミーティングなどで暗く俯いている部下は、真剣にアイデアを整理している最中かもしれない。そこで明るさを求めてしまうと、せっかくのアイデアが形にならなくなるかもしれない。

 もちろん、職場の暗さにも「良い暗さ」と「悪い暗さ」はある。集中しているわけでもないのに、没コミュニケーションに陥っている職場は、乾いた空気が蔓延する「悪い暗さ」だろう。

 マネジメントする側の人間は、職場の暗さの質を見抜くことが大切だ。■ネガティブフィードバックに遠慮は無用

 日本人は、他人に否定的なことを伝えるのが苦手だ。直裁的に物を言う人は「デリカシーがない」「人を不快にさせる」と言う理由で悪人扱いされる。

 しかし、ネガティブフィードバックが伝えられない部署や組織は、成長していかない。「悪人な上司」に徹するなら、人の嫌がることを言うという悪人役を引き受けることも必要だ。

 ただし、横柄に乱暴な言葉遣いで伝えると、パワハラにもなりかねないし、せっかくの物事が改善するきっかけになるはずのフィードバックも十分には伝わらない。

 大切なのはあいまいな言い方は避け、一つにしか意味が取れないような一義的な言い方で、言葉遣いを丁寧にして伝えることだ。「きちんとやれ!」で済ませるのではなく、「こういう手順で、この期日までに仕上げて」と、具体的に伝えるといいだろう。

 悪人は、表面だけで人を判断する人からは嫌われるが、真価がわかる人間からは絶大な評価を得る。 毒にもクスリにもならない人材で終わらないためには、「悪人」を目指してみるのもいいかもしれない。(ライター:大村佑介)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

マネマガ
参考になったらシェア

引用元:ビジネスジャーナル

同カテゴリの新着記事

画像
初調査!相談役・顧問の多い100社ランキング1位は大林組35人、「現経営陣への助言」が目的

相談役・顧問の情報を開示することで、うまくいっている会社は優れた事例として他社の参考になる(写真 :

画像
3月1日までに終わらせたい「5つの就活準備」短期決戦は昨年以上、早めの対策が必須だ

就活は3月までの準備が重要。あれこれ悩んでいるひまはない (写真:ふじよ / PIXTA)就活本番ま

画像
管理職と現場の「二刀流」の厳しすぎる実態「代打、俺」が多くの人を疲弊させている

管理職と現場社員の兼務は負担も少なくない(写真:Elnur / PIXTA)「野球界の二刀流」にも2

画像
2年以内の離職者ゼロ! ケンタッキーに学ぶ“部下の育て方”と“リーダーの在り方”

※画像:『ケンタッキー流部下の動かし方』(森泰造著、あさ出版刊) しかし、「部下が思うように動いてく

画像
美女よりイケメンが人生で得をする!? 人生の決め手になる要因を真面目に探る

※画像:(橘木俊詔著、平凡社刊)(橘木俊詔著、平凡社刊) 「格差社会」という言葉が広がってから、だい

画像
今年の目標がいつも達成できない人の共通点そもそも挑む山が高すぎませんか?

高すぎる目標があだとなることも(写真:aijiro / PIXTA)間違った「目標」を立てていないか


-