「ボキャ貧」家庭の子は大体、国語で苦労するどうすれば状況を変えられる?|マネブ

マネブNEWS:〔2018.04.21〕誰もがお世話になったあの固形燃料を開発した会社は 現在の記事数:259821件

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「ボキャ貧」家庭の子は大体、国語で苦労するどうすれば状況を変えられる?


国語を得意にするには、ボキャブラリーを増やすことが重要。でもいったいどうすれば?(写真 : HAteruma / PIXTA)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

中学受験を考えている小4の子どもがいる母親です。国語が伸び悩んでいて困っています。これまで読書もそれほどしてきませんでしたし、漢字の練習はほどほどといったところです。読解問題では文章の構造というよりも、言葉の意味がわからないために読めていないような気がします。漠然とした質問で申し訳ありませんが、このような状況でどのように国語を伸ばしていったらよいでしょうか。(仮名:阿部さん)日常生活の中で国語力を伸ばすにはこの連載の記事一覧はこちら

国語ができないという質問は過去たくさん受けてきました。国語は重要な科目でありながら、解法を明確には理解しづらく、漠然とした感覚に委ねられてしまっている場合がよくあります。そうしたこともあって、国語ができないという子は非常にたくさんいるのですね。

国語力(読解力)を伸ばす方法について、筆者はこれまでいくつも記事を書いてきましたが、今回は日常生活の中で簡単に取り組める方法についてお話ししようと思います。

世の中には、さまざまな家庭がありますが、プライベートな世界で、覗き見ることはできません。他の家庭の内部との比較ができないため、全ての人といってもいいぐらいの多くの人が、「自分の家庭はスタンダードである」と思っているのではないでしょうか。

しかし、おそらく実態はかなり異なっていることでしょう。育ちも性格も、趣味や嗜好も異なるのが人間ですから、そのような個性を持った人が形成する家族は、さらに多様でしょう。

多様なものの1つとして、「家庭内のボキャブラリーの質と量」があります。筆者はそれに注目しているのですが、なぜかというと、東大生たちと話をしていて、彼らが非常にボキャブラリーが豊富だと気づいたことがあるからです。東大生に限らず、国語のできる子と話をしていても同様の印象を持ちます。海外では、Thirty Million Words Initiativeという活動があり、子どものボキャブラリーの数と学力や年収が大きく関係するという考えから、子どものボキャブラリーを増やす活動も行われています。

ボキャブラリーが豊富であると、1つのことを語るのに、さまざまな言葉や表現を使うことができ、言い換えることもできますし、人が話す言葉の意味を正確に捉えることもできるため、理解力も高くなります。このことは容易に想像できることでしょう。

これは筆者の空想になりますが、たとえばAmazonやAppleあたりの企業が、「置いておくだけでその家庭のボキャブラリー数が計測できる人工知能搭載の機械(仮称:ボキャブラくん)」を開発したとします。随分と家庭によって異なることがわかることでしょう。

ある家庭では大体100語のボキャブラリーで日常会話がされている、ある家庭では300語、ある家庭では1000語など、びっくりするほど家庭内のボキャブラリーに差があることに驚くことでしょう。「このボキャブラリーの質と量は子どもの学力と相関関係がある」というビッグデータが出てくるかもしれません。

「あなたの家庭ではボキャブラリー数が非常に少ないため、今後あなたのお子さんは勉強できなくなる可能性がありますので、ご注意ください」などという笑い話のようなメッセージを人工知能ボキャブラくんが発する日も近いかもしれません。

ボキャブラリーはどこで獲得する?

さて、話を元に戻しますと、要するに、「ボキャブラリーの質と量は、国語力を伸ばすために重要な要素である」ということをお話ししたかったのです。では、そのボキャブラリーはどこで獲得するのでしょうか。

通常考えられるのは、学校と家庭でしょう。明確に分けることは難しいですが、一般に人工的に獲得する場が学校で、自然に獲得する場が、家庭でしょう。学校では授業という形で、学びます。そのような授業では一様に同じことを学びますが、それを実際に活用する子としない子に分かれます。そこでボキャブラリーに差が出ます。しかし、私はこの差以上につく差が、家庭内のボキャブラリーの差ではないかと考えています。毎日自然と現実的に話されるボキャブラリーこそが、血肉化していくものであると考えているからです。

しかし、家庭内で身に付けるボキャブラリーと言えば、一般に読書からと考えられています。それもひとつの真実です。しかし、「読書量=ボキャブラリーの量」と定義してしまうと、では「本を読ませるにはどうするか?」という問題に視点が移り、「本を読みたがらない子はどうするのか」という別の問題が発生します(読書に関する記事「子どもを『本好き』に変える、ただ1つの方法」を過去に書いていますので、興味がある方はこちらをご覧ください)。

家庭内でボキャブラリーの質と量を変えるには

そこで今回は読書に頼らずに、家庭内でどのようにしてボキャブラリーの質と量を変えていくのかについてお話ししましょう。まずは一般的なお話です。

1)子どもが好きなこと、興味がある内容が書かれた活字に触れる場を増やす

興味あること、好きなことは、次々と吸収していきますから、これは重要なことです。しかし、この興味があること、好きなことが勉強とは無関係なことである場合が少なくありません。ゲームが好き、ポケモンが好きということもあるでしょう。しかし、活字に触れるという意味では、そのような世界に関連する活字に触れるということも方法の1つなのです。何も、文学作品や図鑑だけがボキャブラリーを増やすとは限りません。しかしなかなか現実的にはそれでボキャブラリーを増やせない場合が多いようです。

2)漢字の練習

漢字の練習がボキャブラリーの増加に関係すると感じる人は少なくないでしょう。漢字に興味が出ると、言葉そのものに対しても関心が高まるため、その後、言葉を運用するようになる確率が高いと思います。

しかし、このような話をすると、「うちの子は漢字が嫌い」「勉強しない子だから漢字練習など論外」「コツコツできる子ではない」とおっしゃる方もいます。漢字の勉強をするようになる仕掛けはありますが、これは習慣化と関係するため、詳しくはこちら(「勉強しない子には「1冊の手帳」を与えよう!」)をご覧ください。

以上のことは、一般に言われている、当たり前な方法です。実はこれらのことよりもさらに影響力を与える方法があります。今回はそれについてお話ししましょう。

それは、日常会話で、「子ども言葉をあえて使わない」ということです。

通常の大人は子どもよりもボキャブラリーが豊富です。しかし、子どもと話すときにボキャブラリーのレベルまで子どもに合わせてしまうことがあります。つまり子どもっぽい言葉を使ってしまうのです。最初に赤ちゃん言葉を使って語りかけた名残りなのかもしれません。

しかし、仮に大人が使用する言葉を使って話をしても、話の流れで大体の言いたいことを子どもは掴むため、多少、わからない言葉が混ざっていたとしても問題はないのです。子どもが本当に理解できないときというのは、言葉そのものが難しいときではなく、内容が難しいとき、説明が不十分なときです。

もちろん、わかりやすい話は大切なことですが、わかりやすいことを意識しすぎて、子ども言葉を使ってしまうと、それはわかりやすいのではなく、“幼稚”ということになります。では、具体的にどうすればいいのか、2つの方法を挙げてみますので、試してみてください。

1)ひらがな表現から漢字表現にする

「それはきついね~」→「それは大変な状況に置かれているね~」

「どうしたらいいだろう」→「解決策は何だろう」

2)大人が話す話題を、子どもに聞かせる

普段、大人は子どもの前で、大人の話題、たとえば、政治や経済、会社のこと、社会システムのことなどの話をしません。それらの愚痴や不平不満は話しても、それらの成り立ちや仕組みといった話を子どもの前ですることは多くありません。子どもには難しいし、言ってもわからないと思うのかもしれません。

聞いていくことで、ボキャブラリーのストックが増える

でも、そこであえて子どもの前で大人の話をしてしまうのです。すると、子どもはその場で必ず理解するとまではいかなくても、日常会話の一部として“聞き”ます。日々、自然と聞いていくことで、ボキャブラリーのストックが増え、その後、学校などで以前聞いたことのある言葉に出会うと、さらに印象が強化され、記憶にも残ります。

政治や経済、地理、歴史のみならず、一般教養と言われる領域でも、また親の趣味の話でも何でも構わないのです。つまり子どもが普段聞かないボキャブラリーを大人が自然と日常会話で使っているという状況を作っていくといいでしょう。

以上のような方法をご参考にされ、日々お試しになってみてください。子どものボキャブラリーが徐々に増え、やがて、言葉そのものに興味を持ち、国語力のアップへと発展していくことでしょう。

マネマガ
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引用元:東洋経済オンライン

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