ディズニーR、環境劣悪化で「家族で行けない場所」化…キャストへのパワハラや死亡事故も|マネブ

マネブNEWS:〔2018.01.22〕「ゴルフ離れ」を食い止めるスター養成の課題世界で 現在の記事数:254921件

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ディズニーR、環境劣悪化で「家族で行けない場所」化…キャストへのパワハラや死亡事故も


 「Thinkstock」より

 東京ディズニーリゾート(以下、TDR)と、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)の運営会社が4月3日、2016年度の入場者数を発表した。

 オリエンタルランドが運営するTDRは16年4月に実施した値上げが響き、前年度比0.6%減の3000万人と2年連続で前年実績を下回った。

 一方、USJは3年連続で過去最高を更新する1460万人。東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの合計で3000万人だったTDRのほぼ半数だ。大人1人のチケット代を2月8日から、TDRの1日券よりも高い7600円に改定しているが、ハリウッド映画の垣根を越えた企画を矢継ぎ早に打ち出し、客層を広げる戦略を進めている。絶好調に見えるUSJだが、近年のほとんどの戦略を発案し、「V字回復の立役者」と呼ばれた森岡毅元執行役員が1月末で退社したことで、今後も成長軌道を描けるのかという懸念材料がある。

 マスコミ各社が指摘しているように、TDRはリピーター客が減っており、懸念材料も多い。大人1日券が昨年500円値上がりして7400円と高額なうえ、あらゆるアトラクションの長い待ち時間と大混雑で満足度は急激に低下した。もはや、家族が気軽に行けるような場所ではなくなってしまった。そのため、オリエンタルランドは20年までに約2500億円の大規模投資に乗り出している。毎年500億円の投資のうち300億円は施設改修にまわす計画だという。近年、ゲスト(客)を飽きさせないために路上で行う「パフォーマンス・アトモス」を削減させてきたが、このたび10カ所ほど増加させた。

 また、キャスト(従業員)の8割を占める約2万人の非正規キャストの労働環境について、これまでは事実上の使い捨て状態だったと、当サイトでも何度も指摘してきた。しかし、これまで正社員など一部だけが加入していたオリエンタルランドの労働組合「オリエンタルランド・フレンドシップ・ソサエティー(OFS)」は、非正規従業員全員を4月1日付で組合員にすることを発表した。OFSは、「入社すると自動的にその会社の労働組合に加入しなければならないと、会社と労働組合が結ぶ」ユニオンショップ協定で、これまでは正社員だけが対象だったが、これを非正規にまで対象を拡大した。イメージアップ施策に早くも綻び

 オリエンタルランドは、従業員の賃金や働き方の待遇改善を進め、人手不足に対応する姿勢を打ち出している。そのほかにも、マイナスイメージの払拭に躍起になっている。しかし、実際はこれまでとほとんど変わっていない。これまで、TDRの労働環境改善を訴えてきたオリエンタルランドユニオンの担当者は、次のように懸念を示す。

「たしかに、基本時給などの労働条件は改善されつつありますが、それは私たちオリエンタルランドユニオンが要求してきたことの一部にすぎません。これまで、社員会のような位置付けで、待遇改善に正面から向き合ってきたようには思えないOFSが非正規キャストのための改善要望を出せるのでしょうか。時給が上がっても、その分はOFSの組合費(月1000円程度)に消えていくことになりそうです。スーパーバイザーのパワハラ、会社都合による労働時間の変更による不安定収入、現場状況を無視したスケジュール作成といった問題から正面から向き合えるのかを注視していかなければなりません」

 なお、スーパーバイザーは非正規キャストの直接の上司であり、賃金減額や雇い止めを決定する評価査定者でもある。スーパーバイザーとの間で対立する労働問題やパワハラ問題に、OFSが本気で向き合うとは考えにくい。

 これまでの裁判例では、ユニオンショップ協定がある企業でも、それ以外の労働組合に加入することが認められている。つまり、OFSに加入せずに、オリエンタルランドユニオンに加入することができるのだ。また、オリエンタルランドユニオンは、OFSの組合加入の方法について、不当労働行為であるとして労働委員会に申立をするという。

 ほかにも、TDRのイメージアップ作戦で、早くも綻びが出ている。たとえば、オリエンタルランドが10カ所ほど増やしたというパフォーマンス・アトモスも、すでに2カ所はなくなっている。

 さらに、10日にはパフォーマーの転落死亡事故が発生した。TDR内にある劇場「舞浜アンフィシアター」で、出演者が使うワイヤの点検をしていたパフォーマーが、高さ約10メートルから落下、死亡した。この事故に関してオリエンタルランドユニオンは、こう警鐘を鳴らす。

「詳しくはこれからの検証になりますが、ワイヤを留めていた根元から破損したのであれば、オリエンタルランド側の整備不良といえます。ただし、実際はそれも子会社に管理させていると思います。パフォーマーの実績から考えて、本人のミスではなく機材に問題があった可能性が高いと考えます。その場合、機材の責任はどこにあるのでしょうか。オリエンタルランドには、真相究明と対応策の提示を要求していきます」

 地に墜ちた「夢の国」が、再び輝きを放つようになるのか――。注視していきたいところだ。(文=小石川シンイチ)

マネマガ
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引用元:ビジネスジャーナル

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