『高嶺の花』野島伸司は脚本がどこまでヒドくても許されるか試している可能性|マネブ

マネブNEWS:〔2018.08.22〕大ヒット『逃げ恥』の続編がいつまでも制作されない 現在の記事数:285310件

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『高嶺の花』野島伸司は脚本がどこまでヒドくても許されるか試している可能性


『高嶺の花』公式サイトより

 石原さとみ主演の連続テレビドラマ『高嶺の花』(日本テレビ系)の第5話が8日に放送され、平均視聴率が前回から1.0ポイント減の8.2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。野島伸司氏が脚本を手がける同ドラマは、華道の名門に生まれ、圧倒的な才能と美貌を兼ね備えた月島もも(石原)と、お金も地位もない自転車店主・風間直人(峯田和伸)が繰り広げる「怒濤の純愛エンターテインメント」という触れ込みだ。

 だが、実際に描かれるのは、月島家内部のドロドロや新興流派の華道家・宇都宮龍一(千葉雄大)が抱く黒いもくろみなどが大半で、ももと直人の恋愛はほんの“添え物”程度の扱いになってしまっている。これでは、期待外れと感じた視聴者が離脱し、視聴率が低迷するのも仕方ないだろう。

 なんとか浮上のきっかけを見いだしたいところだが、第5話もツッコミどころ満載の展開が続き、筆者も途中で「もうダメだ」とさじを投げかけた。ところが、終盤にようやく、おもしろくなりそうな芽が出てきた。もしかしたら、ここまでのつまらなさは、あまりにも長すぎる前振りだったのかもしれない。早く結論を書きたいところだが、まずは第5話のツッコミポイントから書いておきたい。

 もっともわけがわからなかったのは、ももの部屋に直人を招く場面だ。前回、あれほど一方的に罵声を浴びせた妹のなな(芳根京子)が仲良さそうに準備を手伝っているが、いったいいつの間に仲直りしたのか。あれだけひどいことをしておいて、しれっと何事もなかったように振る舞う姿に腹が立つ。もちろん、和解の場面を省略しただけであることはわかるが、そこは省略していい場面なのだろうか。

 清楚な見た目と裏腹に、意外と腹黒いななは、なぜかその場に自分が付き合っている龍一も呼んでいた。ももの部屋に向かう直人と龍一はエレベーターで鉢合わせし、2人並んで部屋に入って来る。ももは龍一を信用していないはずだし、人の心が多少はわかる直人は、ななと龍一の関係が何かおかしいと気付くはずだ。この4人で食卓を囲んだら、どんな会話が繰り広げられるのか、いきなり山場が来た――と思ったら、2人が部屋に入って来た場面でブツッと場面が切り替わり、高井雄一(升毅)が運転する車に乗せられて、月島家に結婚のあいさつに行く直人の姿に切り替わった。

 せっかく4人を鉢合わせさせたのだったら、もっと描くことが山ほどあるだろう。絶対おもしろくなりそうなシーンなのに、なぜそこを描くのを放棄するのか。そもそも、4人の会話シーンを描かないのなら、ここまでのくだりになんの意味があったのか。わけがわからなすぎて、編集を間違ったのかと思ったほどだ。

 いきなり家元(小日向文世)に結婚を宣言する、ももと直人も相当おかしい。いや、脚本がおかしいのだが、2人が互いを知り合ったり、惹かれ合ったりする描写がほとんどなかったのに、突然「結婚」と言い出されても、「こいつら2人ともバカじゃないのか」という感想しか浮かんでこない。

「やっぱり野島伸司は、どこまでつまらない脚本を書いても許されるのか試しているのかなあ」などと考えながら視聴を続けていたが、後半に衝撃の展開が訪れた。ケガをして入院した家元は、前妻は自分の命を犠牲にしてももを産んだという話を、もも本人にし始める。母子どちらかしか助からないと言われていたが、「この子は月島を継ぐ子なのだから、自分の命に代えても産む価値のある子なんだ」と家元を説得して出産し、一度も娘・ももを手に抱くことなく天に召されたのだという。

 これを聞いたももは涙を流し、母親から託された宿命なのだから、と家元の座を継ぐ決意を固める。そして、「家元になるためには『もう一人の自分』が必要であり、そのためには罪悪感を持たなければならない」という、このドラマ独自のヘンテコ理論を語り出すのだった。

 はっきり言ってツッコミどころは多い。もともと信用していない父親の話をコロッとももが信じるのも変だし、会ったこともない母親のエピソードにそこまで心を動かされるのもおかしい。前回明かされた新事実によれば、ももは家元の実子ではないはずで、この話が家元によるつくり話である可能性は高い。だが、なんだかよくわからないうちに次期家元の座を捨てて結婚しようとしていたももが、「宿命」を受け入れて家元になろうと心変わりし、そのために直人を振る、という展開はちょっとおもしろくなってきた。逆に、このままももと直人が結婚してしまったら、つまらないにもほどがある。

 視聴者の間では、「直人は家元やももの企てに気付いているのではないか」といった予想もあるようだ。確かに、直人には「実は頭がいい」という設定があるものの、これまで特にそれが生かされた場面はない。もしも今後、おかしな芸術理論や芸術一家の呪縛に捕らわれたももを直人が救い出す展開になれば、かなり興味深い作品になることだろう。(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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引用元:ビジネスジャーナル

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