山崎製パン、トランス脂肪酸低減PRのHPで、一部のマーガリン含有商品を非掲載|マネブ

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山崎製パン、トランス脂肪酸低減PRのHPで、一部のマーガリン含有商品を非掲載


「Getty Images」より

 心筋梗塞や狭心症のリスクを増加させ、心臓病の原因となることから、“狂った脂肪”の異名をとる「トランス脂肪酸」。FDA(米国食品医薬品局)が、この6月からトランス脂肪酸を多く含むマーガリン、ショートニングといった水素添加油脂(硬化油)について、食品への使用を原則禁止にするなど、トランス脂肪酸規制の動きは世界的に急速に強まっています。

 すでに、トランス脂肪酸の食品への含有量規制(油脂100グラム当たり2グラムを超えてはならないという国が多い)や、含有量の表示(外食メニュー含む)を義務付けている国は、2018年1月末時点でデンマーク、スイス、オーストリア、カナダ、シンガポール、韓国、中国、台湾、香港です。これに、6月からは米国が加わります。また、EUも17年11月に、実施時期は明記しなかったものの「上限値の設定、表示の義務化、部分水素添加油脂の食品への使用禁止」というパブリックコメントを発表しています。

 一方、日本は「トランス脂肪酸規制は必要ない」との立場です。その理由として、WHO(世界保健機関)のトランス脂肪酸摂取量目標値「総エネルギー摂取量の1%未満」に対し、日本人のトランス脂肪酸平均摂取量は「総エネルギー摂取量の0.44~0.47%で、目標値を下回っている」(農水省)ことを挙げています。

 しかし、日本よりもトランス脂肪酸摂取量の少ない韓国でも、食品中のトランス脂肪酸含有量の表示を義務付けるなど、規制は世界的な流れになっています。

 トランス脂肪酸は、心筋梗塞や心臓病のリスクを増加させるだけではなく、アレルギー疾患を増加させ、子宮内膜症や不妊症など婦人病増加の大きな原因にもなっていると指摘されています。

 このように危険なトランス脂肪酸は、マーガリン、ショートニングを使うフライドポテト、菓子パン、スイーツ、アイスクリーム、クッキーなどに多く含まれていますが、日本は野放し状態なのです。

山崎製パンの「トランス脂肪酸低減」は本当か?

 こうしたなか、自主的にトランス脂肪酸の低減化に乗り出した食品メーカーが出てきました。トップを走っているのが製パン業界最大手の山崎製パンで、「全製品でトランス脂肪酸を大きく低減した」とホームページで強調しています。ホームページによると、パン類から洋菓子までの主要な製品で、トランス脂肪酸含有量は0グラム(100グラム当たり0.3グラム未満)となっています。 ただし、山崎製パンは、ホームページでマーガリンを使った一部の商品の情報を掲載していないません。スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアでよく見かける「山崎製パン ロイヤルバターロール(マーガリン入り)」が、その代表です。

 6個入りで140円(税込)という低価格もあって、人気商品となっています。同商品の原材料表示を見てみると、「小麦粉、マーガリン、糖類、バター、卵、植物油脂、パン酵母、ファットスプレッド、脱脂粉乳、食塩、発酵風味料、植物性たん白、でん粉、乳清たん白、乳化剤、加工デンプン、糊料(アルギン酸エステル、キサンタン)、香料、イーストフード、着色料(カロテノイド、紅麹)、V.C、(原材料の一部に乳成分、卵、小麦、大豆を含む)」となっています。

 小麦粉の次に重量が多いのがマーガリンです。トランス脂肪酸含有量もかなり多いはずですが、その商品の情報を公開していないのです。

 そこで、ビジネスジャーナル編集部は、山崎製パンに「ロイヤルバターロール(マーガリン入り)」の情報をなぜ公開していないのか問い合わせたところ、以下の回答を得ました。

「栄養成分表には売れ筋の上位品だけを掲載させていただいております。今後、『ロイヤルバターロール(マーガリン入り)』も売り上げが上がれば掲載いたします。バターロールに関しては、成分表に掲載しているロイヤルバターロールと北海道産バター使用バターロールが売り上げの主流で、ほかのロールパンを意図的に外しているわけではありません。あくまで売り上げ上位品のみを掲載しているということです」(山崎製パン広報IR部)

 ちなみに、栄養成分表に掲載されており、商品名に「マーガリン」と入った菓子パンは5品目で、商品名と1個当たりのトランス脂肪酸含有量は以下の通りです。

・「コッペパン ジャム&マーガリン」…0.5グラム・「コッペパン つぶあん&マーガリン」…0.5グラム・「コッペパン ハチミツ&マーガリン」…0.5グラム・「サンドロール 小倉&マーガリン」…0・「レーズンシュガーマーガリン」…0

 掲載されている商品中、商品名に「マーガリン」と付かない菓子パンも含め、1個当たりのトランス脂肪酸の含有量がもっとも多かったのは、「ずっしり小倉デニッシュ」の1.0グラム。「ロイヤルバターロール」「北海道産バター使用バターロール」「同レーズンロール」は、いずれもトランス脂肪酸含有量は0となっています。 また、雪印メグミルクは、2018年春季新商品発表会で、「家庭用マーガリン、ショートニング全品で部分水素添加油脂(硬化油)を使用しない」と宣言しました。トランス脂肪酸は、マーガリンなどの製造工程で製品を使いやすい固体状にするために水素を部分添加することで発生します。マーガリンメーカー大手の雪印メグミルクが硬化油の不使用を宣言したことで、明治乳業など他メーカーも続くものとみられます。

 今後、山崎製パン、雪印メグミルクのように、食品メーカーの「トランス脂肪酸0」を前面に出した広告・販売が激しく繰り広げられていくことになるでしょう。しかし、本当に全商品のトランス脂肪酸含有量が公開されるとは限らないため、消費者は「トランス脂肪酸低減」という謳い文句に踊らされないことです。

トランス脂肪酸低減で別の健康リスク浮上も

 同時に、トランス脂肪酸を低減化することによって新たな健康リスクが出ていることを消費者は見逃してはいけません。トランス脂肪酸を低減するには、マーガリン、ショートニングの原材料を大豆油などに比べて固体になりやすいパーム油に変更する、食品添加物のグリセリン脂肪酸エステル(乳化剤)を使って固形化しやすくする、飽和脂肪酸を低減させる遺伝子組み換え大豆の使用(日本では審査中)などがあります。

 これについて農林水産省ではこう指摘しています。

「低減化の際には、食品本来の風味、品質を維持するだけでなく、別の健康リスクを高めないように安全性にも注意する必要があります。例えば、トランス脂肪酸が多く含まれる硬化油脂を、別の硬い性質を持つ油脂(例えばパーム油など)に代替すれば、トランス脂肪酸は低減できますが、すでに平均的にみてとりすぎの傾向にある飽和脂肪酸の含有量を大幅に増加させてしまう可能性があります。 米国農務省(USDA)は、食品事業者にとってパーム油はトランス脂肪酸の健康的な代替油脂にはならないとする研究報告を公表しています」(農水省HPより)

 山崎製パンや雪印メグミルクが、どのような技術を使ってトランス脂肪酸の低減化を図っているのかは、「独自の技術」(雪印メグミルク)としているだけで明らかにしていません。

 トランス脂肪酸を低減させる遺伝子組み換え大豆は、まだ日本では審査中で使用できないはずですから、パーム油と食品添加物を併用していると思われます。使用される食品添加物は乳化剤のポリグリセリン脂肪酸エステルで、油に対して数パーセント加えるだけで、油を固める作用があります。しかし、ハムスターの動物実験では、肝臓肥大、腎臓の石灰化が見られています。 そこでビジネスジャーナル編集部は雪印メグミルクに、どのようにしてトランス脂肪酸の低減を図っているのか、また代替油脂による健康リスクをどのように受け止めているのかを質問したところ、トランス脂肪酸の低減は、「使用する植物油脂の選択などによって実現している」。添加物については、「安全性が確認され、食品として使用が認められた乳化剤を使用している」とのことでした。あとは企業秘密なので、「具体的な内容については答えられない」とのことで、成分名などについては明かされませんでした。

 また、パーム油を代替油に使うことは、ほかにも健康へ悪影響を与えるリスクがあります。

 まず、パーム油は全量輸入しています。長期間の船上輸送による酸化を防ぐため、酸化防止剤が不可欠です。その酸化防止剤はBHA(ブチルヒドロキシアニソール)という添加物が用いられていますが、これはラットの実験で胃がんが確認されたことから、いったん使用禁止になった経緯があります。

 しかし、パーム油を主原料とする合成洗剤業界、インスタントラーメン業界サイドから、BHAを使用禁止にするとパーム油が輸入できなくなり、合成洗剤もインスタントラーメンも製造できなくなるとの大反発が起こりました。こうしたなか、厚生省(当時)は、「使用禁止を延期にする」との通達を全国の保健所に出したのです。その延期処置は今日現在まで続いています。

 使用禁止を延期にした理由を厚生労働省に取材すると、食品化学課の担当者は「動物実験の結果を精査したところ、ラットに胃がんができたのは、2つある胃のうち前の胃だけでした。人間には胃はひとつしかないので心配ありません」と、はっきりと言いました。国民の健康よりも大手洗剤、食品メーカーの利益を優先する食品行政の姿勢は、数十年来変わっていません。

「トランス脂肪酸低減」という宣伝文句に乗せられて安心して食べていると、新たな健康リスクに襲われることになりますから、十分な注意が必要です。肝心なのは、安心、信頼できるメーカーの食品を選ぶことです。(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)

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引用元:ビジネスジャーナル

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