フェリーは豪華クルーズ列車より安くて広い「四季島」のひのき風呂よりゆったりの浴場も|マネブ

マネブNEWS:〔2017.09.22〕21日の債券市場見通し=軟調地合い、日銀金融政策 現在の記事数:248022件

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フェリーは豪華クルーズ列車より安くて広い「四季島」のひのき風呂よりゆったりの浴場も


新潟港で出港を待つ新日本海フェリー「ゆうかり」。使い方によっては寝台特急「あけぼの」の代わりになる(筆者撮影)

所用で秋田市内の某所を訪ねることになった。用事の時間は8月3日の朝8時ころから9時30分ころまでの予定。この時間を動かすことはできないため、現地へのアクセスをどうするか、少し迷った。

東京から秋田まで公共交通で移動する場合、一般的に考えられるのは秋田新幹線と飛行機、そして夜行バスだろうか。ただ、今回の用事に関して言えば、どれも微妙なものがあった。

秋田新幹線は朝イチの「こまち1号」が秋田10時24分着で、完全に間に合わない。朝イチの飛行機も秋田空港着が8時台で、空港からのアクセス時間を考えると微妙なところ。これらを利用するかぎり、前泊するしかない。

「あけぼの」が残っていれば…

所定の運賃・料金は「こまち」が約1万8000円。飛行機も割引運賃ならほぼ同額になりそうだ。これに秋田での1泊を加えると、2万円を確実に超す。正直、かなりきつい。

夜行バスの「ドリーム秋田・横浜号」なら、東京駅を21時50分に出発して秋田駅には早朝の6時35分に到着するから、十分間に合う。運賃も1万円未満で、追加の宿泊費は不要だ。ただ、私は無理のきかない年齢になってきた。狭苦しく、体を横にして寝ることができない夜行バスは、できれば避けたい。

上野―青森間で運行されていた寝台特急「あけぼの」。数年前に廃止された(写真:F4UZR / PIXTA)

こんなとき、東京と秋田、青森を結んでいた寝台特急「あけぼの」が残っていれば……と思う。運行時刻は「ドリーム秋田・横浜号」とほぼ同じ。寝台車だけで構成されているから、体を横にして寝られる。

運賃・料金はB寝台の利用で「こまち」とほぼ同額だったが、追加の宿泊費は不要。寝具類のサービスを省略して普通車指定席扱いにした「ゴロンとシート」なら、さらに安い。しかし、「あけぼの」は2014年3月のダイヤ改正で定期運行を終了。臨時運行も2015年1月に終了してしまった。

そこで思いついたのが、フェリーを利用することだった。

乗船までのアクセスはやや手間が

まず8月2日夕方の18時58分、上野駅(東京都台東区)から上越新幹線「Maxとき341号」に乗車。終点の新潟駅(21時03分着)から新潟港のフェリーターミナル近くまでバスで移動し、23時05分出港の新日本海フェリー「ゆうかり」に乗船した。

「ゆうかり」は北海道の苫小牧行きだが、途中で秋田に立ち寄る。秋田港には翌3日の早朝5時40分に到着。フェリーターミナルの外に出ると、目の前には鉄道コンテナが積み重ねられた、秋田港駅の姿があった。用事はまだ2時間も先だが、間に合ったことは確か。フェリーターミナル内の喫茶店で朝食を取るなどして時間を潰した。

東京の出発時刻は、かつての「あけぼの」や夜行バスに比べ2~3時間早く、通常の仕事を早めに切り上げるしかなかった。運賃・料金も、上野駅から秋田港までの合計で約1万5000円。夜行バスとの比較ではもちろんのこと、「あけぼの」の「ゴロンとシート」よりも少し高い。乗り換えも多く、駅から港までのアクセスに手間と時間がかかった。

こうした難点はあるものの、それでも「あけぼの」B寝台や「こまち」よりは安い。「こまち」や飛行機の利用で必要な前泊分の宿泊費は発生せず、それも考慮に入れればもっと安くなる。

カプセルホテルに近い構造の「ツーリストA」。読書灯の下にはコンセントもあった(筆者撮影)

しかも、「ゆうかり」はすべての客室で体を横にして寝ることができる。私が今回利用した客室は「ツーリストA」。カーペット敷き相部屋の「ツーリストJ」より1000円ほど高いが、構造的にはカプセルホテルに近く、プライバシーを確保しやすい。ベッド内にはコンセントもあり、手持ちのスマホを充電できた。

寝る場所だけではない。船内は他の乗り物に比べ圧倒的に広く、1人当たりのスペースを大幅に増やしたクルーズ列車すらかなわない。付帯設備も充実している。私が乗船した日は深夜にもかかわらず、乗船開始(22時15分ころ)から出港後しばらくは売店やカフェ、大浴場を利用できた。

大浴場は「四季島」浴槽10個分!「四季島」のひのき風呂10個分はある大浴場は深夜1時まで利用できた(筆者撮影)

大浴場の浴槽は、JR東日本のクルーズ列車「TRAIN SUITE 四季島」の最上級客室「四季島スイート」に設けられたひのき風呂の10個分はあったと思う。大きな浴槽にゆったりと収まり、その日の汗をきれいさっぱり落とすことができた。

こうした設備は「ゆうかり」に限ったことではなく、大型フェリーでは標準的なもの。付帯設備が充実していないフェリーでも、体を横にして寝られるスペースは確保されていることが多い。

価格は夜行バスより若干高めだが、圧倒的に広くて快適なフェリー。この利点は寝台列車に近い。スケジュールの組み方にもよるが、フェリーは寝台列車の代わりになるといえる。

フェリー「ゆうかり」は早朝5時台に秋田港に到着。用事には十分間に合った(筆者撮影)

寝台列車の代替としてフェリーが使えそうなルートを、時刻表でいくつか調べてみた。東京―札幌間の場合、東京―八戸間で東北新幹線、八戸―苫小牧間で川崎近海汽船「シルバーエイト」、苫小牧―札幌間で高速バスを利用。全体のスケジュールは東京17時20分発~札幌8時38分着で、このうち「シルバーエイト」は八戸港22時00分発―苫小牧西港6時00分着になる。

かつて運行されていた寝台特急「北斗星」は上野19時台~札幌11時台。東北新幹線と夜行急行「はまなす」の組み合わせだと、東京18時台~札幌6時台だった。「新幹線+フェリー」は東京の発車時刻が1~2時間早く、一方で札幌着は「はまなす」に比べ2時間ほど遅い。しかし「北斗星」よりはかなり早く到着でき、現地での滞在時間を増やせる。

瀬戸内海には数多くのフェリーが

関西―九州に目を向けると、瀬戸内海を夜間に通り抜けるフェリーが多数運航されている。フェリーさんふらわあが運航している神戸―大分間のフェリーを軸にプランを練ったところ、大阪駅を17時30分ころに出発して大分駅には7時少し前に到着できるようだ。

かつて運行されていた寝台特急「彗星」は、大阪発が21時台、大分着が7時少し前。やはり大阪の出発時間帯はフェリーが不利だが、大分着は「彗星」とほぼ同じだ。朝イチの飛行機や山陽新幹線+在来線特急よりは3時間ほど早く現地に到着できる。所定運賃・料金も約1万2000円で、新幹線+在来線特急より約4000円安い。

運航時間だけをみれば、寝台列車や夜行列車、夜行バスの完全な代替にはならない。とはいえ、そこそこの価格で快適な就寝環境を得られるフェリーは、やはり魅力的だ。普段はフェリーなど眼中にない方も、たまには仕事や観光で使ってみてはいかがだろうか。

マネマガ
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引用元:東洋経済オンライン

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